人種主義? 人種差別?(というか、見直しませんか? 片瀬さん、上海IIさん)

 遅ればせながら参戦です。小沢健二の次のようなツイートをめぐる炎上についてです。

 

 これらのツイートについて、おもに二人の翻訳者の憤慨のツイートを軸に、ちょっとした炎上が起こりました。その一人が カツミタカヒロ(T.katsumi )さんで、はじめのツイートは次のもので、

小沢への指摘をまとめた note が次のものです。

もう一人が浅沼優子(yuko asanuma)さんで、代表的なツイートは次のもので、

小沢の問題点をまとめた note が次のものです。

 

  さて、この二人による小沢への非難に私は同意しません。それについて、はてなブックマークで、おもにカツミさんの論点のツイート等には「人種主義?!」、浅沼さんの論点のツイート等には「トローリング?!」というタグを付けながら、時系列順に並ぶようにコメントを付ける、という方法で論じてみました。よろしければご覧ください。(まとめを作ることは、はてなブックマーク本来の機能ではないので、読みにくいとは思いますが…。また、コメントを付けたツイートだけでなく、前後のツイートも読んでいただきたいものが多いです。)

 

  私のカツミさんへの批判をまとめると、小沢の訳は誤訳では全くないし、人種主義と訳しても、差別の意味合いは、文脈や指示対象から出てくるので、消えることはない。それなのに、小沢が誤訳をしていると言ったり、小沢の意図を一方的に決めつけたりして、小沢を非難するのは、間違いではないか。というものです。浅沼さんについては、浅沼さんがBLMについて小沢より正しく現実を認識しているかどうか疑問だ。それは、浅沼さんによる客観的根拠の提示が少なく、また、この件に関する浅沼さんの言葉から、浅沼さんの認識力に疑問が生じるからだ。確かに、釣りや転がしを多用する小沢の文章は不謹慎なものだが、浅沼さんの、BLM運動の代弁者としての立場からの、小沢や「小沢のファン」に対する攻撃的な態度は、行き過ぎであったり、筋違いであったりするのではないか。というものです。

 

 けれども、これらは既にあちこちでされた議論で、今さらぶり返してもあまり有意義なことではないので、これらだけではブログを書かなかったと思います。では、もっと伝えたいことは何かというと、それは、タイトルにある通り、片瀬久美子さんや上海IIさん、あるいは、この二人と同様の反応をしたその他の人たちに、この件について少し見直してみませんか?ということです。

 

 私は、片瀬久美子さんが次のようなツイートをRTしているのを見て、この件についてはじめて知りました。 

 

 私は似非科学批判的な観点や、いわゆる左派的な観点からの、参考になる情報を得るために、片瀬さんのツイッターをよく見に行きます。上海IIさんは、片瀬さんがその分析や考え方を同意する意図でよくRTしている人だと認識しています。私にとっては、上海IIさんがこのようなツイートをして、それを片瀬さんがRTしていることは驚きでした。上記の通り、私は、小沢のツイートに大きな間違いや差別的意図はないと考えます。けれども、片瀬さんがRTしたこれらのツイートからは、さも、あの小沢健二も差別主義で思考が鈍り、自信満々にこんな間違いを言うほど落ちぶれたか、とでも言うかのような態度が感じ取られます。しかも、「翻訳者として指摘します。」と専門家を自称する人の、「無茶苦茶です。」という言葉を、鵜呑みにするかのようにして。

 

 それ以来、時折、二人のツイッターを覗いたり、ツイログで「人種主義」や「小沢」「ozawa」などの語で検索したりしていますが、今までのところ、二人がこれらのツイートを補ったり削除したりした様子は見られません。けれども、この間に、この件の端緒を開いたカツミさんは、次のようなツイートをしています。

 片瀬さんや上海IIさんも、小沢の一連のツイートを落ち着いて見直せば、それに対するご自身のレスが、あまり適切ではなかったと考えるのではないでしょうか。

 

 私は、片瀬さんや上海IIさんは、人を非難することに伴う責任について、よく理解し、実践している人だと思います。人を非難する時には、必要な労力を惜しんだり、安易に肩書を判断材料にしたりしてはいけないことを、よく理解し、実践している人だと思います。けれども、この件については、それが十分に実践できなかったのではないでしょうか。ですから、もし、この件について見直す機会が訪れたなら、それを良いことだと考えるのではないでしょうか。

 

 今回の小沢をめぐる炎上から、特定の言葉にとらわれることの危うさを、改めて思い知らされます。それは、相手の言葉をきちんと読み解こうとしたり、相手の言葉の影響を冷静に考えようとしたりすることを、疎かにする方へ、私たちを誘う魔力を持ちます。また、虐げられた人の側に立とうとしたり、その思いを代弁しようとしたりすることの危うさを、改めて思い知らされます。それは、非難する相手に対して傲慢になる方や、自分の言葉を点検することを疎かにする方へ、私たちを誘う魔力を持ちます。

 

 

  なお、今回の炎上で小沢を貶める発言をした比較的著名な人として、五野井郁夫佐々木中があげられます。彼らに対する批判として、次の人のツイートを紹介します。